ボルネオ島

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2008年9月にボルネオ島に行きました。ほんの3,4日でしたので、残念ながら多くの植物を見ることはできませんでした。とはいえ、自生地でしか見ることが出来ない種属を見ることが出来ましたので、紹介します。同定出来ない種属については、特長のみの記述となります。

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ボルネオ島
ボルネオ島だけでなくマレーシアの最高峰4095,2mのキナバル山。横長で大地のようにも見え、高さを感じさせない山です。頂上部は岩が露出し、植物が豊富なのは途中まで。
Bulbophyllum dearei その1。SF映画に出てくる宇宙人の顔みたいな花です。色や形には変異があります。
Bulbophyllum dearei その2
Acanthephippium javanicum,日本にも本属の種、エンレイショウキランが沖縄に分布している。
Bulbophyllum lobbii、
最も花色の変異が大きな種
Bulbophyllum catenarium、
写真ではそこそこの大きさに見えるが、花の直径は1p以下、萼片(セパル)だけが発達し、花弁や唇弁は極端に矮化し、唇弁は朱色。左右に展開しているのが側萼片。
Haplochilus lohokii.  コケに埋もれて生育する小型種。棍棒状で黄色の唇弁は、風で動く。
Chelonistele sp. 花はCoelogine属に似ているが、唇弁中央には縦の襞が無い、また葉は肉厚、革質で皺が無く、基部は細い棒状の柄となることが特徴。
Chelonistele sp.no.2。 前葉の種では、花茎が直立し、花もやや淡褐色であるが、この種では花茎が弓上に斜上し、花はほぼ緑色でほんの僅かに灰色を帯びる程度である。
Chelonistele sp.no.2, 花の拡大写真。
Calanthe pulchella、 キナバル山中腹の林床に生育している。雲霧林というほど空中湿度は高くなく、林床の植物も比較的疎らである。
Calanthe triplicata(ツルラン)ということであるが、日本産とは若干異なり、花序が間延びしている。
Anoectochilus reinwardii、いわゆるジュエルオーキッドと呼ばれる葉の模様が美しいランの一つである。しかし、写真のように自生地では周囲の落葉に紛れ、気付き難い。
Vrydazynea sp. これもジュエルオーキッドといわれるランの一種であるが、葉は濃緑色なので落葉の中では目立っている。
Kuhlhasseltia、ジュエルオーキッドと呼ばれる種属のほとんどは、シュスラン属の仲間(亜連)であるが、葉の模様が美しいのは一部の種属だけである。
Nephelaphyllum-pulchellum、葉の模様が美しいのでジュエルオーキッドの一つとされるが、分類学的にはシュスラン亜連とは全く異なる。やはり落葉に紛れて生育している。
Vexillabium(?) の自生状況、水分条件が良いためか林床には植物が一杯。
Vexillabium sp. 花の拡大写真。子房、萼片の表面には細毛がある。また唇弁の縁が鋸歯状となっている。
Corybas pictus. 葉の直径はせいぜい3p、コケに覆われる急斜面に張り付くように生育していた。側萼片と花弁が長い針状に突き出ているのが特徴。
Corybas muluensis. 同じCorybasであるが、本種はほぼ平らな場所にコケと混生していた。やはり小型で、葉の直径は3p未満。

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