エクアドルのラン(8)
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1.Pleurothallis 標高約3.000m、幹線から横道に入ると道路沿いに所狭しと様々なランが自生している。鮮やかな黄色い花を咲かせるプレウロは草丈30cmもある。萼片の内側には細毛が密生する。
2.Pleurothallis schizopogon低木層の内側は、湿度が非常に高く且つ暗く、苔類に覆われる。日中でも、フラッシュを使用しなければ撮影できない。小型または匍匐性のランが多い。
3.Pleurothallis schizopogon葉に比べ花は大きく、直径3cm位。いかにも弱々しく、花弁、萼片、唇弁いづれも薄い。湿度が高く暗い場所に生育する花には共通点がある。
4.Pleurothallis sp.いかにもプレウロタリスといった種。晴れれば紫外線が強い直射日光を受けるので、葉は硬い革質。しかし少なくとも夕方から朝までは霧に包まれるので空中湿度は高く、地衣類と混生する。
5.Odontoglossum alborosemオドントグロッスム属としては、珍しくピンク系の花。花茎は1m以上に達し、花も直径4cm前後と大きく、チャーミングな花である。樹上や草むらの中など、点在していた。
6.Odontoglossum aureum前種よりは、乾燥気味の環境下に生育している。又、標高も2500m前後までと分布域も広い。花数は概して少ないが、黄色なので目立つ。
7.Telipogon sp.次の写真の花の株と混生していた。ずい柱や唇弁の形態は同じなので、恐らく同一種と考えられる。但し、ずい柱が暗紫褐色なので、いわゆるアルバとも異なる。花径は4cm位。
8.Telipogon sp.この写真のように花弁や萼片にモザイク模様があるのが典型的テリポゴン属の花。乾燥地に生育するTrichoceros属とは近縁なので、花の中央部の形態はそっくりである。
1.Telipogon sp.草丈は40cm前後で直立し、先端に2−3花がつき、この属としては特殊な型。新芽は先端近くから生じるので、古い部分は倒れて匍匐する。湿度が高いためであろう。
2.Stelis purpureaStelis属中、最も変異に富む種で花は紫色。側萼片が先端まで癒合し、舟形をなす。空中湿度が下がる(乾燥する)と花が閉じる性質を持つ。写真の株は、草丈30cm近かった。
3.寄生植物標高3000m位、開けた草地に生育するイネ科の植物の根元にあった。無線施設を警備している兵隊さんが、キノコを見つけたと言って持ってきた。球花は直径約2cm。
4.寄生植物の花形はヤマモモの実に似るが、薄桃色で大変きれい。根は典型的な寄生植物型だったので、半分に切り、周辺内側に花が並んでいるところを兵隊さんに見せ、感激されたことを思い出す。
5.Pterichis galeata草丈30cm前後、開けた場所にイネ科の植物と混在する。同じ場所にtrilobaも生育していたが、どちらも草丈、草姿はよく似ている。しかし、花の形態や色が異なり、簡単に区別される。
6.Gomphichis valida前種と同じ場所にあった。Aaほどではないが、全面が細毛に覆われる。花は殆ど開かないにも拘わらず、ほぼ総てが結実しているので、自家受粉なのだろう。しかも、あっという間に種子は熟す。
7.サラグロの景観無線基地には、幹線道路から分かれた狭い道路を行く。年中霧につつまれているためか、樹にはコケや地衣類がびっしりつき、幻想的な雰囲気である。
8.Pinguicula(ムシトリスミレ属) sp.4.5.6と同じ場所にあった。ロゼットの直径は3−4cm、土はいわゆるケト土。平坦で湿地ではないが、霧が深いために土はいつも湿っているのだろう。丁度開花期だった。この食中植物は、新旧どちらの大陸にも分布しているのが面白い。
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