エクアドルのラン(5)
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1.トマト(Tomate)少なくともエクアドルで「トマト」と言えば全てこのような紡錘形のトマトである。このまま食べるのではなく、ミキサーでジュースにして飲む。日本のトマトより濃厚な味がし、なかなか美味しく後を引く飲み物である。
2.庭先のトマト棚標高2900m辺りの民家の庭先にあった。高さは2-2.5m、まるで果樹のようである。年間を通して開花、結実し、しかもなかなか枯れないので、数本植えておくだけで十分のようである。
3.標高3500m辺りまでは、Fucksiaをはじめこのように筒状の花をつける樹木が道路沿い見られる。ハチドリが長いクチバシを使って蜜を吸うのであろう。名前は判らないが、花序は直径10cm以上ありそれなりにきれいである。
4.Gentianella hirculus標高3800m以上では、灌木もほとんどなくなり、草原となる。標高4000mまでの道路沿いにこの植物が見られたが、初めは高さ40-50cmであったが、4000mではせいぜい高さ15cmとなる。花は直径1cm前後だが閉じたままだが、愛くるしい。
5.Castilleja pumillaこの種も標高に反比例して、背丈が低くなる。紫外線が強いせいか、目の覚めるような緋色の花である。この種は3500m位から見られたが、標高に反比例して背丈が低くなる。写真は4000m付近。
6.種属不詳標高4000m近くで咲いていた南米アンデスらしくない花。むしろアジアやヨーロッパの高山植物のようである。背丈も低く、細かな葉が密生し、いかにも寒さに強そうである。多分キク科であろう。
7.種属不詳花は直径1cm前後で小さいが、花弁は肉厚、なんと言ってもその独特な色に感動した。南米アンデスの植物に関する一般書は少なく、なかなか名前が判らない。
8.カハス国立公園、3500m。氷河で削られて出来た大きな谷、標高3800m以上は草原から高層湿原となり、所々にPuyaが点在する。草原の草は、長さ1mにもなり、地元の人たちの住む家の屋根葺きに使われる。Puyaは、葉が長さ1m以上になり、縁には鋭い棘がある。
9.Puya sp.Agave (リュウゼツラン)のように成熟すると太くて長い(2m以上)花茎を生じるがアナナス類(Bromeliaceae)。現地では花が咲くまで100年かかると言われているようだが、実際は20−30年のようだ。花序には綿毛が密生し、花も蕾を寒さから保護している。
10、キク科sp.標高約3900m。小型(草丈30cm位)ではあるが、綿毛が密生する葉、花序や花はエクアドル シリース(2)で紹介したEspeletia sp.に非常に似ている。撮影した時の峠付近は薄い霧につつまれていたし、風も止まず、撮影には苦労した。
11、峠(4000m)付近の花。ここを訪れたのは8月末、気温は年間を通しほとんど変化がないそうだが、雨量は少ない時期だそうだ。だがこのようにいつも霧に包まれているところでは、時期に関係なく花が咲くようである。花は大きくて可愛いが、葉は極端に矮化している。
12、Ranunculus sp.風が直接あたらない窪地では、植物も若干大きくなる。さすがに高地の為か同じ黄色でも本当に鮮やかである。花は大きくて目立つが茎や葉は矮化している。
13.Hypochaeris sessiliflora.4000mの峠付近。キク科の矮性種。花弁の内側は雪白色だが裏側は暗赤紫色で好対照。峠周辺にある植物は、どれも花茎が非常に短い。
14.Valeriana rigida(ヴァレリア科).13と同じ場所。直径10-30cmのコロニーを形成する。花は非常に小さく、どのような特徴の科か詳細は不明。砂地に生育する。標高4000mでは、大気圧は600台と極めて低いので、走り回ると息切れする。
15.Eryngium humile(セリ科)どう見てもキク科としか思えないが、セリ科だそうだ。周囲の白い花弁状のものは萼片、花は中央の濃紫色部分。肉厚で鋸歯がある葉もセリ科らしくない。標高3600m。
16.4000mに咲くスミレ。花だけは日本のスミレより僅かに小さいだけだが、葉や茎は矮化し、かつ密生する。これほどまでに密生するのは、密生することにより自身が発する僅かな熱で寒さをしのいでいるのか?このページに掲載した他にも何種かの花が見られた。
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